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へそ曲がりセブ島暮らし2018年 その(25) 上院議員『パッキャオ』のTKO勝利

 フィリピンのパッキャオはボクシングの世界タイトルを6階級制覇したボクサーとして知られるが、フィリピンでは国民的英雄とされ、政治家としても有名な人物である。

【2016年上院選時のタープリンで全国津々浦々に掲げるから金もかかる】

 スポーツ選手が成績を旗印に政界に出るのはどこの国でもあって不思議ではなく、マスコミは選手の名前と顔をただで売ってくれるから、コツコツと名前と顔を売り込んでいる駆け出しの政治家より遥かに楽で有利は間違いない。

 スポーツの政治利用がどうのこうのといわれているが、それは綺麗ごとであってスポーツそのものは古今東西、政治と二人三脚で歩んでいて嘘八百、双方が利用し合い、ドロドロした歴史が多い。

 その典型的な例として日本には『国民栄誉賞』など摩訶不思議なものがあって、安倍政権になって賞を乱発。この賞は文化人にも贈られているが要するに政権の人気取りでしかなく、それに易々と応じる人物達もだらしない。

 この賞では野球の『イチロー』が過去に辞退しているが、その理由は現役だからと辞退理由としては曖昧で『そんな物は要らない』とはっきり言える人物が出て欲しいものだ。

 こういった受賞で思い出したが作家の内田百里国の顕彰としては最高の文化勲章を辞退した時の『要らないから要らない』は至言であるが、勲章をありがたがるのは思想信条に関係なく、人間の弱点を上手に突いている。

 さて、スポーツの政治利用の極めつけがオリンピックで、2020年に東京で2回目のオリンピックが開催されるが、巨額な金がかかることから国内は賛否両論であったのに今や、挙国一致でオリンピック開催体制に邁進、オリンピックが開かれて当たり前になっている。

 今頃、東京オリンピック開催反対を言おうものなら『国賊』呼ばわりされそうで、嫌な時代になってしまったのは確かで、日本のテレビのコマーシャルは既にスポンサーのオリンピック宣伝が目立つようになった。


 パッキャオに戻るが、7月15日、マレイシア・クアラルンプールでパッキャオとアルゼンチンの選手との間でWBA(世界ボクシング評議会)のウェルター級タイトルマッチが行われ、パッキャオが7回TKO勝ちし、ウェルター級の世界王者に返り咲いた。

 パッキャオの世界タイトル戦はこれまでアメリカ・ラスヴェガスで開催されていたが、今回はどういう訳かボクシングが盛んとも思えないマレイシアで行い、観客数も満員とはいえ1万6千人足らず。

 ラスヴェガスでは5万人以上も集め、ファイト・マネーも敗れた前回は100億〜300億円は稼いだといわれながら、今回は数億円というから、どうもパッキャオもボクサーとしては薹が立った感じは否めない。

 

 実際、パッキャオは39歳、ボクサーとしてはかなり高齢であり、常に引退説が取り沙汰され、長年連れ添ったコーチも引退を勧めているが、本人はまだボクサーを続けると言っている。

 

 パッキャオはボクサーとしての知名度を引っ提げて2007年に行われた下院選挙に立候補したが、相手が現職であったために及ばず落選。しかし次の2010年の選挙では現職を見事に破り初当選し、2016年まで連続2期下院議員をボクサーを続けながら務めていた

 

 その後、2016年5月にあった上院議員選挙に鞍替え立候補して1605万票余を集めて7位で当選。フィリピンの上院議員というのは定数24人しかいなくて、政治的エリートといわれ、アメリカと同じように上院議員から大統領になる例は多い。

 

 この上院議員の選び方は3年毎に半数の12人を改選する方式を取っていて、日本のかつての参議院全国区と同じ全国区なので、余程名前が売れていないと当選は難しく、金もかかる。

 

 そのため過去にも現在にも元や現のパッキャオのようなスポーツ選手や俳優がたくさん選ばれていて、まるで芸能人の人気投票と同じといわれているが、これは日本でもスポーツ選手や芸能人が能力もないのに当選しているから同じであるが。

 

 もう一つフィリピンの選挙で特筆されるのは、通常一議席に対して一票を有権者は投票するが、こちらでは定員分、即ち上院だと12人分の名前を書くようになっている。

 

 今は電子投票が採用されて印を付ければ良く簡単になったが、その前は全員の名前を記入するため、投票する方は面倒で、最後の方はいい加減な名前を書いていたという。

 

 それを避けるために候補者側の党派などでは、投票所前でこのように書いてと候補者リストを配っていて、面倒臭い人はそのまま書いていたという話も聞くし、投票所の前は配られた候補者リストの紙が散乱し真っ白となっていた。

 

 これは州議会や市議会も定員一杯選ぶようで、煩雑なこと甚だしく、一人を選ぶようにすれば別に問題ないと思うが、選ばれる議員側としては多数書いてくれれば、俺の名前もついでに書いてもらえるとの助平根性でしかなく、いい加減にこの方法を止めようと声は全く上がっていない。

 

 パッキャオが39歳にもなってまだ現役ボクサーとして続けるのは、政治家として金がかかるためで、パッキャオの地盤であるミンダナオ島のゼネラル・サントス市へ行った時に、パッキャオが金を出して造った施設などたくさんあった。

 

 また、一族がパッキャオにぶら下がっていて、元々ボクシング以外には能力のないパッキャオだから、いいように毟り取られているとの評判で、パッキャオの妻や弟などはパッキャオの名声と金で政治に進出している。

 

 今回のクアラルンプールでの試合では2009年11月の試合でKO勝ちして以来のKO勝ちであり、その時小生は家人と共に近くの体育館でテレビ観戦し、その強さに痺れたものだが今はその強打者の面影は消えている。

 

 パッキャオは大統領選を狙っているといわれているが、フィリピンではエストラダのように元映画俳優が上院議員、副大統領と階段を上がり大統領までなった例があるから、ボクサー上がりといって馬鹿にしてはいけない。

 


 

author:cebushima, category:へそ曲がりセブ島暮らし 2018, 19:54
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プーケット・ピーピー島・クラビ紀行 2018 その−(56) クラビ港へ到着

【写真−1 海の色は陸地へ近づくに従って土色】

 

 せっかく窓側の席に座っても、写真−1のように窓は細かいひびが入っていて、外の景色は薄ぼんやりして見えない。安いアクリル樹脂板を使用したためだが、綺麗な窓もあってそちらに移っても良いが、2時間弱のクラビへの船旅のため我慢。

 

【写真−2 こういう海面なので白砂の海岸があるのかと心配になる】
 

 プーケットからピーピー島行きの船もそうであったが、船は穏やかな海面をトロトロと走る。やがて、クラビ港入港が近づきデッキから写したのが写真−2。マングローブ林が見え、海の透明度は良くない。陸地左の方に見えるのはタイ海軍の基地。


【写真−3 プーケット−ピーピー島−クラビ間の船客はスーツケース組が多数派】
 

 クラビ港から目的の場所へどのように行くか不明であったが、船内で港から各方面に行く車の手配をする人がいて、そこで申し込む。写真−3は下船風景で観光客は四方八方に散り、国際空港がクラビにはあるので帰国する人など様々。

                                                        

【写真−4 バックパッカー組は荷物を預けないので下船するのは速い】
 

 下船すると写真−4のかなり長い通路がマングローブ林の中に伸びる。突き当りにはカスタムやイミグレーションの事務所があって、この港にはクルーズ船の様な海外からの観光客が直接入ってくることが分かる。

 

【写真−5 ピンクのチョッキを着ているのはバイクタクシーで交渉には強い】
 

 写真−5はクラビ港の建物を出た場所の様子で、下船した観光客を呼び込んでいる。乗船中にホテルまでの車を申し込んだが、これも携帯電話があるから陸地へ素早く手配できる。値段も高くなく、港を降りてから写真の場所で客引きに交渉するよりは安心。

 

【写真−6 観光地らしくない殺風景な風景】
 

 クラビ港ターミナル・ビル前広場の様子が写真−6。観光客を迎えに来た車が数多く駐車していて、港の周りには観光客用の店などは見えない。この港がクラビの町の外れにあり、乗下船するだけの施設と分かる。

 


 

author:cebushima, category:プーケット・ピーピー島・クラビ紀行 2018年, 18:18
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へそ曲がりセブ島暮らし2018年 その(24) 平成という時代をひと言で表現すれば

 元号を公式に使っているのは日本だけで、西暦と同時に覚えなければならない不便さはあるが、その時代に使われた元号を一括りにして、歴史の流れの中で時代の空気を表すには便利であることは間違いない。

【2013年11月の台風ヨランダの被害を受けたセブ島最北端の町で】

 例えば明治は『富国強兵の時代』、大正は『デモクラシーの時代』にすると確かにその時代の空気が強烈に漂い実感され、昭和は、これは作家の安岡章太郎が書いていたことだが『戦争の時代』が当て嵌まるのではないか。

 来年四月に今の元号の平成から新元号になることが決定され、平成の時代を振り返る作業があらゆる分野で始まっているが、平成は『災害の時代』ではないかと小生は思っている。

 平成時代に入って発生した主な自然災害を見ると、地震、火山噴火、台風被害が毎年のようにあり、中でも地震では1995
年(平成7
年)の『阪神淡路大震災』、2011年(平成23)の『東日本大震災』と未曾有の大きな地震と津波があり、この時の福島原発爆発も災害に入るといえば入るであろう。

 この他にも2004年(平成16年)の『新潟中越地震』、2016年(平成28年)の大きな地震を記録していて、小さな地震は毎年のようにあり、首都圏直下型や東海沖に起きる地震の確率が取り沙汰されている。

 火山噴火では1991年(平成3年)の『雲仙普賢岳火砕流』、2000年(平成12年)の『三宅島噴火』、2014年(平成26年)『御岳山噴火』など死傷者を伴う火山活動が活発化し、最近でも草津のスキー場近くで噴火があった。

 台風被害は毎年のようにあり、特に2014年(平成26年)の『広島土砂災害』は耳に新しく、珍しいのでは2005年(平成17年)には『豪雪』による死者・行方不明が150人以上という災害もあった。

 この7月上旬に豪雨災害が西日本を中心にあり、その死者・行方不明者が200人を遥かに超えて、平成の災害のだめ押しの様な大災害が発生し、今も避難している人は多数に上っている。

 この原因は100年に1度ともいわれる豪雨によって引き起こされたが、河川堤防が決壊して濁流が家屋を呑みこむ様子は2011年の大津波を思い出させたが、この最中に安倍自民党は酒宴を開いていてその在り方に批判が集まっている。

 

 古来『政治とは治水』といわれていて、安倍自民党も今回の大水害で政治を治める能力がないということを天下に知ら示したが、慌てて現地に飛んで行ってもその逆効果で、安倍の政治生命は終わるのではないか。

 それにしても、防災対策は整っているといわれている日本であのような災害が起きるとは信じられないが、日本は元々災害の多い国なのに開発という名がその危機感を隠している。

 今回の西日本の水害の映像を見て想い出すのは、子どもの頃の出水で、小生の実家は荒川放水路と隅田川に挟まれた低地の千住にあったので、大雨が降ると出水は当たり前であった。

 特に台風が来ると床下浸水は当たり前で、台風襲来の警戒が出ると、雨戸に釘を打って固定し、畳を上げるなど年中行事のようであった。特に1959年9月にあった『伊勢湾台風』の時は、実家は床上まで浸水し、勿論千住はおろか0メートル地帯といわれた江東方面など広い地域で水に浸かった。

 この時は学校も水が引くまで休校となり、友人たちと冠水した道路に筏を作って浮かべて遊んだが、当時はまだ便所は汲み取り式でその便所も浸水して汚物は流れたが、子どもには汚いという感覚は持たなかった時代でもあった。

 この伊勢湾台風をきっかけとして東京は排水、治水対策が成され、以降千住では床下浸水になることはなく、0メートル地帯でも徐々に出水が少なくなり、金と時間をかければ災害はなくせる例ともなった。

 千住は低地と書いたが、恐らく大正か昭和の初め頃かと思う時代の、母親の本家の写っている写真を見たことがあって、それには茅葺の屋根を持つ軒下に舟が格納されていて、当時の千住で大きな家はどこもこのように舟を持っていたというから、大雨が降れば出水など当たり前の時代であったようだ。

 そういえば、小学生の時、平安時代の千住は湿地帯の広がる地域と習った覚えがあり、ついでに書くと千住の地名のいわれは、足利時代だったと思うが、この地に住んでいた美女が召し抱えられて『千寿姫』と名乗ったのが始まりと習った記憶がある。

 そのためか、今は廃校になってしまった小学校には千住ではなく千寿と名付けられていて、これは他の千住地区にある小学校も同じく千寿何々小学校と名乗っていたから、千寿姫にあやかったのか単におめでたい寿を使っただけなのかどうか分からない。

 このフィリピンも日本同様災害は多く、一番被害を被っているのは台風で、近年では2013年11月にフィリピン中部を横断した台風『ヨランダ』が記憶に新しく、この時は死者・行方不明8000人以上という大惨禍になった。

 

 日本同様、フィリピンは火山帯にあるので地震と噴火も多発し、台風ヨランダが襲来する直前の10月にはセブ島隣りのボホール島で地震があり、同島では185人以上の死者を出し、セブでも死者があった。

 

 『災害の平成』と書いたが、この平成も31年で終わり、新しい元号になると昭和、平成、新元号と三代の元号の中で小生は生きる訳だが、これなど、明治、大正、昭和を生きてきた人と同じ様なものになる。

 

 江戸時代に生まれた人なら明治、大正、中には昭和を生きた人もいるだろうから、こう考えると元号というのは面白いかも知れず、平成生まれの大学卒業者があった時には驚いたが、既に平成元年生まれの人は30代の年齢に入っていて、時はこのように流れて行く。

 


 

author:cebushima, category:へそ曲がりセブ島暮らし 2018, 18:05
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